異文化間教育学会研究委員会では、2021年度特定課題研究のテーマ「異文化間教育実践における社会の共創―葛藤を抱えつつ―」を発展させることを目的として、海外在住者を含めた非学会員によるオンライン講演会(全3回、Zoomを活用)を企画しております。第2回の詳細と申し込みは以下の通りです。さまざまな学問領域の幅広い見解に触れるよい機会です。どうぞふるってご参加ください。
第3回オンライン講演会
タイトル:教師教育実践とセルフスタディ―社会変革に向けて
日時
2021年3月27日(土)16:00-18:00
開催方式
zoomを用いたオンライン開催
概要
日本の教師教育は大きな変化期を迎えている。現在は大学全入時代と言われ、教職希望の学生であっても必ずしも十分な学びを積み重ねて大学に進学してきたとは言えない。学校は多くの課題を抱えており、教師には高度な「実践的指導力」が要求されている。道徳やICT、外国語など幅広い専門外知識も必要である。このような社会状況から、教師教育の高度化や教職課程のカリキュラムがより学校のニーズに沿うことが政策として求められてきた。同時に教師教育者(大学の教職課程教員だけでなく、学校において実習生指導に携わる教員なども含む)の役割や必要な資質・能力についても問われてきた。
このような背景を踏まえて、今回のオンライン講演会では教育に関わる私たち一人ひとりが葛藤を抱えながらも、どのように社会共創を実践していくかに焦点を当てている。教師教育におけるセルフスタディは、教師教育者が協働を通じて自身を見つめ自らの教育実践を発展させていくとともに、教師教育コミュニティを構築していくためのメソドロジーである。さらに社会変革のあり方や方向性についても視野に含める。本講演会では、南アフリカとアイスランドの事例を参考に、日本における教師教育、学校教育そして社会変革について考察したい。
【注】Dr. Kathleen Pithouse-Morganの講演は英語ですが、スライドおよび話す内容に関しては、日本語訳を提供します。また質疑応答の時間も適宜チャット機能を使い、翻訳をします。
講師
Dr. Kathleen Pithouse-Morgan(南アフリカ・University of KwaZulu-Natal教授)
西田めぐみ氏(アイスランド大学大学院生、幼稚園教諭) 【略歴】
Dr. Kathleen Pithouse-Morgan: クワズール・ナタール大学(南アフリカ共和国)教授。専攻分野は専門職の職能開発であり、特に自己と向き合うことを通じた専門性の発達に焦点を当てた研究をしている。セルフスタディ、ナラティブリサーチ、オートエスノグラフィーといった研究方法論を通じて、教師がどのように専門職としての自己に対する見方を深め、教育実践を高めていくのか、そしてそれがどのように社会変革につながっていくのかについての知見を蓄積している。現在アメリカ教育研究学会(American Educational Research Association [AERA])の教師教育実践におけるセルフスタディ分科会(Self-study of Teacher Education Practices [S-STEP] )座長でもある。
西田めぐみ氏: アイスランド在住。幼稚園教員でもあり、アイスランド大学教育学部博士課程で研究を行っている。専門分野はセルフスタディ、教師の専門性開発と力量形成。主にクリティカルペダゴジーを軸にしたナラティブ、オートバイオグラフィー、メタファーなどを活用した研究を行っている。移民かつ幼稚園教師としてのセルフスタディを実践中である。アメリカ教育研究学会(American Educational Research Association [AERA])の教師教育実践におけるセルフスタディ分科会(Self-study of Teacher Education Practices [S-STEP])会員。大阪府出身。
申し込み
以下のフォームにご記入ください
https://forms.gle/YWnKWcz5a6rC5BCP6
申し込み締め切り:3月25日(木)まで。お早めに申し込みください。
参加申し込みされた方には、前日までにZoom URLを含めた詳細をお送りします。
お問い合わせ先:
異文化間教育学会 研究委員会 徳永智子
tomoko[at]human.tsukuba.ac.jp([at]を@に変更してください。)